お茶の知識 カフェ・店舗・茶産地レポート

嬉野、天然記念物の大茶樹

更新日:

国指定天然記念物 嬉野の大茶樹

樹齢約340年!嬉野のシンボル

指定年月日:1926(大正15)年10月20日
National Natural Monument The large tea plant of Ureshino(Specified date:Oct.20,1926))

うれしの茶の歴史は古く、1440年(永享12年)に中国大陸から渡来した唐人が、陶器を焼く技術とともに自家用の茶樹の栽培方法を伝えたと言われています。
中国人が住みついたといわれる不動山皿屋谷には今も見渡すかぎり茶畑が広がっています。
そんな茶畑の中に、ひと際そびえ立つ巨大な木!ハワイのこのー木なんの木を思わせるようなこの巨木、実は巨大な茶樹です!

この嬉野の大茶樹は、樹高約4m、枝張約12m、樹齢は約340年と推定され、茶の代表的巨樹として歴史的・学術的に評価の高いもの。
樹には白色五弁の花を咲かせ、その果実には通常3個の種子を持つそうです。

この皿屋地区には嬉野茶の祖として吉村新兵衛が祭られています。吉村新兵衛は役目のため肥前白石郷(現在の佐賀県白石町)からこの地へ移住し、慶安年間に往来札に関して法度に触れ、切腹と決められましたが、先代の武功により助命され、その後、茶の栽培に尽力し、嬉野茶を創始したとされています。
吉村新兵衛は藩主鍋島勝茂が逝去したおり(1657年)に白石の居宅にて殉死を遂げています。
この大茶樹は、この頃に植樹されたもののひとつであると伝えられています。

江戸時代、嬉野には長崎街道の宿場町として、そして湯治場として多くの人が訪れました。一杯のおいしい嬉野茶は旅人の疲れを癒したことでしょう。また、幕末には日本茶輸出貿易に成功した長崎の女性貿易商、大浦慶によって初めて嬉野茶が世界に輸出されました。

うれしの茶の特徴は?

うれしの茶には「蒸し製玉緑茶」と「釜炒り製玉緑茶」があります。

全国でも珍しい「蒸し製玉緑茶」

日本茶の中では珍しい、独特の丸みを帯びた茶葉の形状から、玉緑茶(ぐり茶)と呼ばれ、茶葉1枚1枚の艶が深く、香りやうま味が強いという特徴があります。
普通煎茶の製造工程から精揉工程を省いた製法なので、茶が勾玉状になります。

蒸し製玉緑茶
蒸し製玉緑茶

蒸さない「釜炒り製玉緑茶」

釜炒り茶用の釜
釜炒り茶用の釜
釜の裏
釜の裏

日本茶のほとんどは茶葉を摘んだ後は蒸気で蒸しますが、釜炒り製玉緑茶の特徴は、蒸す代わりに釜で炒ることで茶葉の発酵を止めることと、蒸し製玉緑茶と同じく勾玉のような形をしていることです。
煎茶のように茶葉を針状に成形する必要がないので、茶葉を揉む製造工程が大幅に省略されています。
生葉を炒る時は、約400℃に熱した炒り葉機(昔は平釜が使用されていました)に生葉を入れ、徐々に温度を下げながら攪拌します。高温の釜で炒ることで青臭さが消え、「釜香」と呼ばれる良い香りがつきます。

釜炒り製玉緑茶
釜炒り製玉緑茶
Translate »

Copyright© 日本茶備忘録 , 2021 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.