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第76回全国茶品評会 審査結果 (2022年)

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第76回全国茶品評会審査結果

第76回全国茶品評会審査結果

第76回全国茶品評会 審査結果が出ました!
開催場所::宇治茶会館 (宇治市宇治折居25-2)
品評会開催期間:2022年(令和4年)8月23(火)日~26日(金)

全国から集まった20 名の審査員により、17 都府県の茶産地から7茶種8部門に出品された合計 865 点について審査されました。

最高賞の農林水産大臣賞受賞者(個人)

  • 普通煎茶10kg 鹿児島県南九州市 知覧銘茶研究会 株式会社 枦川製茶
  • 普通煎茶4kg  静岡県 川根本町 相藤園 相藤 令治
  • 深蒸し煎茶 静岡県掛川市 農事組合法人山東茶業組合 工場長 山本 康博
  • かぶせ茶 京都府 福知山市 土成茶園 大槻 由美子
  • 玉露 京都府京田辺市 京田辺玉露生産組合 山下 新貴
  • てん茶 京都府宇治市 辻 喜代治
  • 蒸し製玉緑茶 長崎県 東彼杵町 おのうえ茶園 尾上 和彦
  • 釜炒り茶 佐賀県嬉野市 嬉野南部釜炒茶業組合 秋月 健次

産地賞受賞市町村(各茶種の審査成績上位3点の合計審査得点が最上位の市町村)

  • 普通煎茶10kg 鹿児島県南九州市
  • 普通煎茶4kg  福岡県八女市
  • 深蒸し煎茶 静岡県掛川市
  • かぶせ茶 京都府綾部市
  • 玉露 福岡県八女市
  • てん茶 京都府宇治市
  • 蒸し製玉緑茶 長崎県東彼杵町
  • 釜炒り茶 佐賀県嬉野市

審査概評:普通煎茶10kg

鹿児島県、静岡県、福岡県など 7 県から 101 点の出品がありました。
本種目は摘採条件が機械摘みに限定されており、上位は外観、内質ともに優れた品質のものが揃い、作業精
度の高さが感じられました。
下位は、適期を過ぎた原葉による欠点を指摘されるものが散見され、上中位との格差が感じられました。

審査概評:普通煎茶4kg

静岡県、京都府、奈良県、福岡県など全部門最多となる 14 都府県より 102 点の出品がありました。
上位には外観・内質ともに優れたものが揃っており、中位もそれには劣るものの良品が並びました。
一方、下位は生葉管理、製造上の欠点が散見されました。
全体的に今年は厳しい気象条件もあってか、ややもの足りなさを感じました。

審査概評:深蒸し煎茶

静岡県、鹿児島県など 5 県から 97 点の出品がありました。
この茶種は濃緑化の傾向の中、黄色みの強い黄緑色の色沢を特徴としている、他の茶種と違いが際立っているものの一つです。
上位から中位にかけては、外観・内質ともに深蒸し煎茶の優れた特徴が際立つ優れたものが揃い、出品者の熱意と栽培・製造技術の高さが伺えました。
下位には蒸しが浅く青みの強いものが目立ち、上中位との格差は大きいと感じられました。

審査概評:かぶせ茶

京都府、三重県、福岡県など 7 府県から 100 点の出品がありました。
上位には細よれで締りの良い鮮やかな青緑色を持つ外観で、爽快な若葉の香りと覆い香味のバランスが良く、
清澄で濃度感のある水色を持つ優品が揃っておりました。
中位は上位との差がみられ、原料は良いものの形状では破砕したものが散見され、覆い香味が弱く、水色も清澄さにやや欠けました。
下位には摘採葉の大型化による硬葉臭味や、葉傷みの香味を感じるものも多く、水色も赤みを帯びたものが多くなりました。
今春は被覆、摘採のタイミングが難しい天候が続きましたが、生産者にとって苦労の多い茶生産であったことが読み取れる出品茶でありました。

審査概評:玉露

京都府、福岡県、静岡県、鹿児島県、埼玉県から 119 点の出品がありました。
上位から中位は外観・内質ともに差が小さく、玉露特有の覆い香や、覆い味とうま味が調和した優品揃いでした。
また、品種の特徴を生かした被覆技術をはじめとする栽培技術や製造技術の高さが伺え、全体的に品質の高いものが出品されていました。

審査概評:てん茶

京都府、愛知県、静岡県など、7 府県から 142 点の出品がありました。
上位から中位にかけては、外観では覆いの良く効いた鮮緑色で冴えがあり、内質は原料の柔らかさを彷彿とさせ、
てん茶特有の芳香と濃厚な覆い香味を兼ね備えた優れたものが揃っておりました。
一方、下位には染まり不足のもの、硬さや葉傷みを感じるものが散見されました。
今春は、寒暖の差が激しく、被覆、摘採、製造の判断が難しい状況でしたが、高い技術力で克服されていると感じました。

審査概評:蒸し製玉緑茶

佐賀県、長崎県、熊本県、宮崎県の 4 県から 105 点の出品がありました。
上位は蒸し製玉緑茶らしい爽快な若芽の香りと濃厚なうま味のある優品が多く見られました。
下位では渋味が感じられ、硬葉臭や苦渋味等を指摘されるものが散見されましたので、肥培管理技術の更なる向上が望まれます。

審査概評:釜炒り茶

宮崎県、佐賀県、熊本県、静岡県の 4 県から 99 点の出品がありました。
上位は濃緑色で良く締まり、釜炒り茶特有の爽快感のある香りとうま味のある優品が多くみられました。
中位は上位と比べてやや劣るものの、欠点のないものが多くみられました。
下位は大形のものや、葉傷みしたもの、いぶり臭のするものが散見されました。
今回の出品茶は、上位と中位の差が小さく、栽培、製茶技術の向上が伺えました。

データ参考:京都府HP
https://www.pref.kyoto.jp/nosan/76ochafes_kyoto2022.html

過去の記録
2021年
第75回全国茶品評会 審査結果① (2021年度)
第75回全国茶品評会 審査結果② (2021年度)
2020年
第74回全国茶品評会 審査結果① (2020年度)
第74回全国茶品評会 審査結果② (2020年度)
2019年
第73回全国茶品評会 審査結果① (2019年度)
第73回全国茶品評会 審査結果② (2019年度)

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