お茶畑を見て学ぼう
突然ですが、お茶畑って見たことありますか?
実は、私は社会人になるまで見たことがなく、柿の木や桃の木みたいな感じで、お茶の木があってその木の葉っぱを刈ってお茶をつくるのかと思っていました。笑
ちなみに、蕎麦も蕎麦の木があって、木になった実を収穫するのかと思っていました。笑
だって、学校の授業で出てきたことないんですもの( ;∀;)
でもラッキーなことに、就職先があった地域で茶の栽培が行われていたので、そこで初めて知ったのでした。
今回は「お茶畑」と聞いて想像がつかないという方向けに、茶畑の様子をご紹介したいと思います。
①茶畑いろいろ
茶畑はいたるところにあります。
山を切り開き、広大な茶畑にすることもあれば、山里のちょっとしたスペースで栽培されていることもあります。その場合は、大きな機械を入れることができないので、人の手や小さい機械を用いて管理作業や収穫作業が行われます。
ちなみに、ひと昔前はお隣さんとの庭の境目などにお茶を植えることもありました。
近年の平坦地の茶畑は、まとまった土地を整備し、広大な茶畑を作ることが多いようです。なぜならそうすることで、作業を集約化・効率化することができるからです。
また、消費者の需要の高まりを受け、近年では茶畑の上に化学繊維を直接かぶせることで葉の緑色を濃くする「かぶせ茶」の栽培も増えています。
茶畑を稲わらで覆って栽培するのは「玉露」「伝統本玉露」と呼ばれています。
稲わらで覆うことで「覆い香」という独特の香りがしたり、緑色が濃い茶葉に仕上がります。まるで”箱入り娘”のように手を掛けながら大切に育てられます。
茶摘みも人の手で行われます。
玉露以外の茶畑はほとんどが「かまぼこ」のように整えられていますが、玉露の場合は草ぼーぼーのような感じで、枝の形を均一に整えることなく自然に伸ばした「自然仕立て」と呼ばれる栽培方法がとられています。
こうすることで、葉の勢いがよく育ちます。
お茶の花→種→苗
お茶の花。ツバキの花に似ています。 花が咲いた後に実がなります 種が地面に落ち、割れて中の種が土に根づき根を生やし芽が出ます お茶の芽 お茶の芽が成長すると苗木になる
お茶畑ではしばしばお茶の花を見ることができます。
お茶はツバキ科なので、ツバキの花に似た花が咲きます。
お茶の花が咲くということは、お茶の木が弱っていてるため、お茶の木が子孫を残そう!と花をつけてしまうわけで、お茶農家からするとあまりよくないものなのです。
お茶の花が咲いた後は、緑色の実をつけます。お茶の実が地面に落ち、地面に落ちた実の中の種が土に落ち、根っこを生やしながら成長し、葉っぱが生えはじめ苗木になります。
ただ、新たにお茶畑を作る際には、茶農家は茶の実を植えるのではなく、苗木を購入してそれを畑に挿し木することで茶畑を作っていきます。
芸術的な冬の茶畑
霜が降った日の朝 雪の日
春の茶畑は新茶シーズンなので脚光を浴びますが、、、冬の茶畑もすてきです。
霜の日の朝は緑と白のコントラストが芸術的だし、雪の日に雪を葉っぱにモリモリのせた茶畑も美しいです。
早朝から写真を撮りに来ているカメラマンに遭遇したこともあります。
お茶摘み♪
上等なお茶の葉は一つの芯と二枚の葉、通称「一芯二葉」で摘まれることがしばしばあります。(茶産地によって違いはあるとおもいますが)
人の手で摘み取ったお茶の葉を入れるかごのことを「茶ってぼ」といいます。
摘み取った葉が蒸れないように通気性がよくなっています。
小さいサイズから、大きいサイズになると大人一人が入れるほどのものまであります。使い方としては、一人一つずつ小さい茶ってぼを持って葉を摘み取り、個人が摘み取った茶葉を大きな茶ってぼにまとめる、といった感じです。
昔はこのような”茶娘”スタイルで茶摘みが行われていたそうです。
現在では、機械摘みが主流ですが、機械が入れない山間部の茶畑や、品評会用のお茶、玉露・碾茶などはいまでも手摘みが行われています。
また、摘み手の高齢化や摘み手不足の問題も深刻化しています。
消費者向けに、茶摘みツアーや茶摘み体験・茶園のオーナー制などを行っている産地・農家の方もいらっしゃるので、機会があればぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか♪