お茶の思い出・つぶやき お茶の知識

全国玉露のうまい淹れ方コンテスト、参加前に読んで!勝手に解説!

更新日:

gyokuro2
玉露のうまい淹れ方コンテストイメージ

大会のおもしろさ①あなが審査員です

この大会のおもしろさは、なんと言っても参加者が淹れた玉露を他の参加者が試飲し、自分以外の一番美味しいと思うお茶を選ぶところです。
茶業関係者の審査員が美味しいと思う基準と、参加者が美味しいと思う基準は若干違っています。
そのため、万人ウケする”美味しい”にいかに近づけることができるか、が勝利のポイントになります。
例えば子どもなら、濃いお茶よりもやや薄めで渋みを抑えたお茶の方が美味しく感じるかもしれません。
また、お茶に関して素人ならば渋みを抑えとにかく甘みを引き出した方が好まれるかもしれません。
そのためにはお湯の温度を低めにした方がよいでしょう。
年配の方ならお茶の香りも気にされるかもしれません。
香りを引き出すためにはあまり低温になりすぎない方がよいでしょう。
人肌よりもやや高めの40~50℃くらいでしょうか。
ただ、試飲するのは10分経った後なので、飲むころにはだいぶお茶が冷え切っている可能性もありますね^^;
というように、美味しいの基準は人によってさまざまです。

大会のおもしろさ ② マイ茶器で勝負!

湯のみは大会事務局で準備されますが、急須・湯冷まし等は持ち込みOKです。
マイ茶器持参です。
会場を見渡してみると、さまざまな形の急須・湯冷ましを見ることができます。
淹れ方が上手な方がどんな茶器を使って、どのように淹れているのかを見るのもとてもおもしろいです。
中には温度計、マイ茶さじ、量りなどを持参される方もいらっしゃいます。
また、コスチュームも様々で、中には茶娘姿や何かのコスプレなど、目立つコスチュームで大会を盛り上げてくださる方もいらっしゃいます。

大会のおもしろさ③ 日本一の玉露使用!

大会で使用されるのは、品評会に出品された超高級な玉露です。
高級な玉露を飲めるだけでも幸せです。
その中でも特に、決勝戦は本年度全国茶品評会「玉露の部」で最高位「農林水産大臣賞」を受賞した茶葉が使用されます!
日本一の玉露を淹れるチャンスはなかなかありません。貴重すぎる体験です。
・・・決勝戦のみ審査員が審査されるので、試飲できないのは非常に残念です。

上位を狙うには!①時間配分が鍵!

まずは制限時間10分間の時間配分を考えます。
用意されているお湯は、会場で沸かされたあっつあつの熱湯です。
100℃に近いかもしれません。
100℃のお湯を湯冷まし→急須→湯のみ→という感じで
冷ましていくと思いますが、なかなか温度が下がりません。
室内で暖房も入っていることでしょうから、1回湯を移す度に下がる温度はせいぜい5~8℃くらいでしょうか。。
お湯を冷ますだけでも時間がかかります。
そして、茶葉を急須に入れ、お湯を注いでから2分~2分半程度の
浸出時間が必要です。
湯のみにつぎ分ける時間も1分程度は見ておいた方がよいでしょう。

以下に手順を書き出してみました。
・湯冷ましをつくる
・湯の量を量る
・茶葉を急須に淹れる
・急須に湯を注ぎ浸出させる
・湯のみに茶をつぐ

さて、あなたなら各手順の時間を配分しますか?
本番はきっと緊張することでしょう。
緊張するとどうしても気が焦ってしまいます。
制限時間ギリギリまで淹れるよりも、
ある程度時間に余裕を持って淹れることをおすすめします。
ポットや茶缶は1人1つではなく、1グループで共同で使うことも
あるかと思います。
思わぬ順番待ちの時間に焦らないようにしましょう。

また、玉露用の茶器といえば、少々小ぶりな急須なのですが、
大会では必ず6人分(1杯は自分で飲む試飲用)を淹れる必要があるので、
玉露用の茶器では小さすぎるかもしれません。
普通煎茶用の茶器がオススメです。
また、茶葉が均等にお湯に浸るように、急須の底が広めのものも
よさそうですね。
※3人分淹れて6つに分配もOKです。
 ただし1人あたりの量はかなり少量になりますが。。

上位を狙うには! ②急須ゆするべからず!

美味しい玉露を淹れるために、淹れ方のポイントをおさらいしておきましょう。
淹れ方のポイントの基本は、
①茶葉の量:3人分10gなので、6人分で20g
②湯の量:3人分60ccなので、6人分で約120cc
③湯の温度:50℃
④浸出時間:2分30秒
です。

当日もし事前に淹れ方講座があれば、受講されることをオススメします。
過去の上位入賞者で、予選前に受けた淹れ方講座が役に立った!
という方もいらっしゃいました。

事前に送られてくる練習用のお茶で練習しておくのはもちろんですが、
実際に玉露を購入し、時間を計りながら練習するのもよいでしょう。
私がオススメするのは、お金はかかりますが、その年度の全国チャンピオンや
上位入賞者のお茶が入手可能な場合は入手して練習することです。
ネット通販などがあればよいですね。

さてさて、ここからは私が過去の優勝者や上位入賞者から学んだコツです。
※あくまでも参考程度にしていただければと思います。

美味しく淹れるポイントは何ですか?と聞くと大抵の方は、
特に何もしていません。普通に淹れてますよ。と言われます。笑

だけど、淹れ方をよーく見ていると、
急須→湯のみではなく、急須→湯冷ましにいったん全部注ぐ。
注ぎ終わってから湯冷まし→湯のみへと注ぎ分ける。
また、湯冷ましに注ぐ際は全く急須をゆすらない!
最後の一滴を落とす時も、最後の一滴までお茶が出るまで手を静止。

これは、苦渋みを少しも出さないようにすることと、
注いだ茶の濃度を均等にするためとの事でした。

その他にも、信憑性は不明ですが、
あの人のお茶なら少々高めの温度のお湯で淹れても全く渋くないから、
香りを出すためにもちょっと高めの温度で淹れてみてもいい、
という茶業関係者の方もいらっしゃいました。

大会が終わったら家庭でも実践♪

この大会は本当に素晴らしい大会だと思います。
丁寧にお茶を淹れるということは、
相手を敬いおもてなしの心で接するということ。
お茶の向こうには常に誰かがいます(^-^)
また、忙しい現代社会で、ゆっくりお茶を飲む時間を作るということは、
まさに癒しのひとときです。
この素晴らしい茶文化が日本中~世界中に広がるといいなーと思います。

Translate »

Copyright© 日本茶備忘録 , 2024 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.